まったりAI勉強記

AI(人工知能)について、特にゆかりがあるわけでもない社会人が、まったりとAIについて勉強していく勉強日記です。

【感想】最短コースでわかる ディープラーニングの数学

どうも、カタミチです。

「最短コースでわかる ディープラーニングの数学」。なんだかんだで1ヶ月半ほどじっくりお付き合いさせてもらったので、感想を最後に書いてみたいと思います。

 

感想

いきなり逆説的な話になりますが、この本を読んだことで、ディープラーニングの数学を学ぶって大事なことだな、と感じました。本書を学ぶことで、ディープラーニングををはじめとした機械学習を理解するという事は、その数学的理論を理解することとほぼイコールなんだなってことが分かりました。

しかも、大切なのはその理論を導く過程を追体験すること。一度しっかりと体験して、そのストーリーを自分のものにさえできれば、何度も繰り返し勉強する必要はないと感じました。むしろ、本書を読み通したあとに繰り返しやるべきなのは「使う」ということでしょう。

もちろん「理解する」というのと「使える」と言うのは別の話なので、理解したからと言って使えるか…というとそれは違うと思います。

これは、別分野の勉強で体感した事なんですが、「理解した上で使えるようになる」というのと「理解はしていないけど使えるようになる」というのとでは、最初のうちは差がなくとも、のちに大きな差になってきます。恐らく、機械学習における数学理論というのは、まさにその位置づけだと感じました。

で、こうした「ストーリーを体験して自分のものにする」という工程に対して、本書はとてもフィットしていると思います。

本書は、ディープラーニングの数学的な理論に向かって、一直線にストーリーを組み立ててくれています。ある意味、小説やマンガを読んでいるかのような感覚で読み進められます。「2話目のあのセリフは、ここへの伏線だったのか!」みたいな感じの興奮があったりもして、実に楽しく読み進められました。

ひとつ注意があるとすれば、理解があいまいなまま先へ進む事はお勧めしないという点でしょうか。マンガでも、第4巻を読んだあと、第5巻を飛ばして第6巻を読んでもストーリーがつながりませんよね。「こんなヤツ登場してたっけ?」状態です。アウトラインを掴むためにまずはザッと読む、というのはいいかもしれませんが、本書を楽しむには、立ち止まりながらもちゃんと理解して進める事が大切だと思います。

先に言ったとおり、ディープラーニングの理論に一直線であるため、他の機械学習のモデルについての数学的な理論は、その道中にあるもの以外は説明がされていません。この点は、別で教材を見つけてやりたいなー、と思っています。いい教材あったら教えてください(懇願)

また、同じくディープラーニングの発展系のものについても、その理論は軽く触れられただけでした。これらについても探し求める旅が始まりそうですねー。

これからもまだまだ勉強の旅は続きそうです。

 

 

本書はどんな人にオススメか?

さて、ザッと感想を書きましたが、それなりに長い時間かけて読み込んだカタミチなりに、おススメする人を書いてみたいと思います。ちなみに、ほぼアンド条件です(ふむ)

まずは…

・ディープラーニングってのが、だいたいどんな事ができるか?ってのは知ってるけど、なんでそうなるのかが分からなくて気持ち悪い人

…まぁ、感想で書いたまんまですね。「機械学習」の意味も知ってる状態が望ましいです。前段としての学習にうってつけなのが「G検定」です。勉強すると、機械学習、ディープラーニングについて概観できるようになります。…まぁ、私がやってきた数少ない勉強のひとつなので紹介してるってのが理由ですが(汗)。「データサイエンティスト検定」あたりもいいのかもしれませんね。…勉強した事ないのでよく分かりませんか(無責任)

 

さて、ふたつめは…

・数式とか数学記号には久しく接してないけど、これを機に学び直したいという人

これについては、数式に久々に触れる人でも大丈夫だ、と言いたいだけです。私も数学からは結構遠ざかっていましたが、本書と付き合ったお陰で一気に数式とトモダチになれました。

 

みっつめ…

・Pythonの文法をかじった事がある人

まぁこれはマストではないかなー、とも思いますが、実践編で出てくるプログラム実装のコードをちゃんと理解して読む事で一気に理解が深まるので、できれば事前にPythonの文法くらいは押さえておきたいところですかねー。

 

そしてよっつめ…

・数学理論の理解のスピードに自信がない人

これは、本書というより、本という媒体の特徴ですかね。授業で習ったり、先輩や上司にレクチャーしてもらったりという方法も有効かとは思うんですが、理解のスピードが遅い場合、付いていけなくなる、あるいは相手を待たせることになります。

私も、そこそこ理解力はあるつもりなんですが、それでも数学理論をイチから理解するには、それなりに時間がかかりました。どうしても、自学の時間が必要になる分野の勉強だなー、と思います。本なら、同じページを何時間も開きっぱなしにしてても誰も文句は言いません。

余談ですが、私は電子書籍バージョンで勉強しました。色々メリットはありますが、開きっぱなしにしてても自重で閉じないって点が、地味にありがたいですね。

 

ということで

色々書きましたが、読んだことない方には、とりあえずオススメです!(雑)

全体構成が練られていることは先に言いましたが、それに加えて図やコラムがふんだんに取り入れられています。で、そもそも文章も読みやすいです。ぜひ、手に取ってみてください。

最短コースでわかる ディープラーニングの数学

読書仲間がほしい場合は、とりあえず私も付き合います↓。…一方通行ですが(汗)

「最短コースでわかる ディープラーニングの数学」(【ひとり読書会】記事リンク集) - まったりAI勉強記

ではまた。