まったりAI勉強記

AI(人工知能)について、特にゆかりがあるわけでもない社会人が、まったりとAIについて勉強していく勉強日記です。

AI知らないけど詳しくなる取っ掛かりがほしい…ならG検定の勉強はおすすめ

どうも、カタミチです。

「G検定」の公式テキスト(深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版)を使った勉強を1月3日から始めたのですが、このブログで記事を上げつつゆっくり読み込んで、めでたく最後まで駆け抜けたのが2月25日

期間にして2ヶ月弱といったところですね。ちょっと休んだ日もありましたが、基本的に毎日少しずつ勉強していった…という感じでした。

今回は、「G検定」という資格を取得するぞ!…という意気込みで勉強したというより、AIについて何も知らんから勉強したいけど、何か取っ掛かりがないかなぁ、と思って始めた勉強でした。途中どこかで「こんなの、勉強しても試験以外で役に立たんやろ…」みたいな部分が出てくるのを覚悟していたんですが、全くそんなことはなく最後までたどり着きました。

つまり結論から言うと、全体的にすごく勉強になりました。

何となく漠然と「AIってよく分からんのだけど、できれば詳しくなってみたいなぁ」という、私みたいな初心者層が最初に学ぶにはすごく良い構成だと思います。今回使った公式テキストも非常によくまとまっていたので、G検定を受けるつもりがなくても良い本だと思います。(逆に、試験対策用にはたぶんこれだと不十分でしょうね。…というか、問題集だけ何冊か買ってひたすら解いた方が試験対策にはいい気がします。)

とりあえずここで、G検定のシラバスをベースにざっと振り返りでもしてみますかねー。

G検定の試験範囲(シラバス

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G検定のシラバスはこんな感じで構成されています。

1. 人工知能(AI)とは
2. 人工知能をめぐる動向
3. 人工知能分野の問題
4. 機械学習の具体的手法
5. ディープラーニングの概要
6. ディープラーニングの手法
7. ディープラーニングの社会実装に向けて

はい、7本立てですね。それぞれ軽く振り返ってみたいと思います。

1. 人工知能(AI)とは

まず、そもそも人工知能ってなんだ?っていう内容です。全体からすると小手調べみたいなセクションですが、定義を押さえておかないことには先に進めませんからね。避けては通れませんし、逆にこのセクションを読み込むだけでも、何も知らない人にちょっとドヤ顔で説明できるくらいにはなりますね。

人工知能研究の歴史も語られており、AIが3度のブームを経てここまでやってきたことも超ざっくり知れます。導入なだけあって、勉強としてのボリュームは少なめですね。

2. 人工知能をめぐる動向

次の章では、第1次AIブームで中心的役割を果たした「探索・推論」についてと、第2次AIブームで中心的な役割を果たした「知識表現」について、割と詳しめに書かれています。第3次AIブームの内容も少しだけ書かれるんですが、それについてはこのあとのセクションでもめっちゃ出てくるので、さらっとしか紹介されていません。

ただ、第1次・第2次AIブームのことについてはこのセクション以降ほとんど出てきません。まぁ、最終的に下火になったブームの話なので、実用性の面ではあまりおもしろくない話…かもしれませんが、個人的には面白かったですね。とりあえず、第3次AIブームの話に比べて理論が理解しやすい。「なるほどねー」と思いながら勉強してました。

また、現在「探索・推論」「知識表現」の分野が完全になくなったかと言うと、そういうわけではなくて、今でも研究が続いている…というのも面白いです。昨日記事上げましたが、知識表現のところに出てくるCycプロジェクトとかもう、ワクワクの塊です、はい。

3. 人工知能分野の問題

このセクションは、人工知能分野の問題…となっていますが、実際には「現時点での人工知能の限界」みたいなセクションですね。今なおAIが突破できないフレーム問題や、シンボルグラウンディング問題などなどが示されています。

また、チューリングテストという「人工知能の知能を判定する方法」が紹介されているんですが、この方法を提唱したアラン・チューリングって人、実は第2次世界大戦で暗号解読によってイギリスを勝利に導いた陰の功労者だったみたいなんですよねー。この勉強をしているときには知らず後で知ったんですが、なかなかドラマチックな人生を送ったすごい人でした。

このセクションは、最後にシンギュラリティーの話で締めくくられています。聞いたことはあったんですが、勉強しててワクワクが止まらない内容でしたね、はい。AIについて知りたいという人は、例外なくワクワクするキーワードですね、シンギュラリティー

4. 機械学習の具体的手法

ここからは機械学習の話です。第3次AIブームの核心に迫るための第一歩ですね。まぁ、第一歩と言いつつ、今でもよく使われるような有用な手法が色々と紹介されています。

このセクションあたりから、理解しながら進もうとすると、ページをめくるペースが落ちてくる感じですかねー。

さて、機械学習は解きたい課題の構造ごとに3つに分類されます。教師あり学習教師なし学習強化学習です。AIの勉強をしていると何度も繰り返し出てくるので、さすがに私も、それぞれの性質は完全に理解しましたね。

で、このセクションでは、そのそれぞれについて色々と手法が紹介されています。…ただ、紹介されているとは言っても、教本テキストだけで理解するのはちょっと厳しいかなぁ、という感じがしますね。実際にその手法を使えるようになるのは難しく、「何となくそんな手法があるのかぁ」くらいの理解になると思います。

私は、それだとちょっともの足りないと感じたので、個々の手法名でググって調べてみたり、Youtubeの講義動画見たりして理解を深めました。まぁ、理解を深めると行っても、実際にPythonで実装できるようになるところまでは行かず、理論を理解するところにとどめましたが…。

一応このセクションでも、大本命であるディープラーニングについて、導入的な感じで触れられています。さらに詳しいのが後で控えています、はい。

5. ディープラーニングの概要

で、ついに大本命ディープラーニングを主題としたセクションに突入です。ベースとなっているニューラルネットワークの考え方から始まって、パーセプトロン多層化の苦悩や、ハードウェアの進歩などが語られます。

また、重要な構成要素である活性化関数や、勾配降下法誤差逆伝播などについて語られています。…と、思ったら、誤差逆伝播法についてはあんまり書いてませんでした(汗)。ディープラーニングを理解する上で、かなり肝になる方法なんですが、それほど深くは書いていなかったですね。私は、全然理解できなかったので、Youtubeで何本も講義動画を見てようやく理解しました。数式とかご無沙汰だった身に突然、シグマとか偏微分とかネイピア数とか出てきて鼻血が出そうでしたが、なんとか頑張りました。

さらに、テクニックとしてドロップアウト早期終了と言ったものも紹介されており、徐々に実際の利活用のイメージが湧いてきます。

6. ディープラーニングの手法

さて、来ました。G検定シラバスの中で最も難解なのがこのセクションです。

ただ、難解なだけに、きっちり理解すればディープラーニングについて割と理解できた…ということになるんじゃないですかね。

このセクションは、大きく3つのテーマに分かれています。それは、①画像処理②音声処理・自然言語処理③深層強化学習です。ディープラーニング活用の三大テーマといった感じでしょうか。

ただ、この中でも説明が圧倒的に分厚いのが①の画像処理です。実際、最もアツいテーマのようで、教本の最後についていたAppendixに乗っていた事例集にも、画像処理を使ったものが多くを占めていました。まぁ、人間でも五感の中で一番情報量が多いのが「視覚」ですから、それを解釈することに大きな意義があることは容易に想像がつきます。

この画像処理において要素技術として幅を効かせているのがCNNです。…アメリカの放送局ではありません(お約束)。CNNは、日本語では畳み込みニューラルネットワークと呼ばれているもので、この分野を飛躍的に発展させた張本人とも言える存在です。

誤解を恐れずに言うなら、最短距離でAIを理解したいのであれば、畳み込みニューラルネットワークをとにかくきっちり理解すればいいんじゃないでしょうかね。…まぁ、そのためには結局これまでのセクションで勉強してきたことを積み重ねる必要があるような気もしますが…。教本でも、それなりに詳しく説明してくれていますので、読み込んで理解を深めておきたいですね。

他にも、音声処理・自然言語処理分野でよく使われるRNNや、深層強化学習で使われるDQNなどの説明もあります。教本だけでも読み応えはありますが、紹介されている手法ごとに一冊の本になりそうなくらいは深さがありそうなので、おいおい見ていきたいなー、とは思っています。

7. ディープラーニングの社会実装に向けて

さて、最後のセクションです。ひとつ上のセクションが難解だったのでかなり構えたんですが、このセクションはまた違った視点を与えてくれるものでした。

ひとことで言うと、「AIをどうビジネスで利活用するか?そして、社会に与える影響をどう受け止めるべきか?」というセクションです(ひとことで言えてない)。

実際にビジネスとしてAIシステムを取扱う際のポイントが書かれており、参考にすべきガイドラインにどのようなものがあるか、なども示してくれています。AIプロジェクトに携わっていくなら、頭に叩き込んでおきたいところですね。

ということで

ざっと振り返ってみました。2ヶ月で色々と学びを得ましたが、まだまだ理解が浅い部分が多いですし、何より手を動かして実際にAIシステムを作ってみたわけでもないので、何もかもこれから…という感じです。

しかし、G検定の勉強を経ることで、今後AIの勉強を深めていくうえでの地図ができた気がしています。みなさんがもし、「AIについて何も知らない…でも詳しくなりたい!」と思うのであれば、Gの検定の勉強はぜひおすすめしたいと思います!

…さて、これでG検定に落ちた時の負け惜しみはバッチリですね(おい)。明日3/5はG検定の本番!。とりあえず頑張ってきますかねー。

ではまた。