どうも、カタミチです。
データサイエンティストという言葉。AIについて勉強していると、たびたび登場してくる言葉ですが、これがどんなものなのか?について学んでみたいと思って手に取ったのがこちらの書籍。
データサイエンティスト入門(以降『当書』と記載)
NRIがデータサイエンスの専門チームとして立ち上げた「データサイエンスラボ」の皆さんで書き上げた一冊で、なんと、めちゃめちゃ最近の2021年12月15日に発行されています。
最も魅力的な職業
「データサイエンティストは21世紀で最も魅力的な(セクシーな)職業である」
という言葉、どこかで聞いたことあるなー、という感じだったんですが、これは2012年のハーバードビジネスレビュー誌の一文なのだそうです。
しかし、当書は言います。それから10年が経過したが、データサイエンティストという職種はまだ確立していない、と。勉強の開始が遅かった私にとっては朗報です。この分野はまだ発展の余地である…という事ですからね。しかし逆に怖いなぁと思ったのが、どうもこれが日本を向いた場合の話のように感じる点なんですよねー。海外に目を向けると、温度感に差があるような気がしてなりません。アメリカはもちろん、中国、インド…。このあたりの国々では日本と全く異なる状況が展開されていてもおかしくありませんよね。
ちなみに、職種としてはまだ確立していないとはいえ、データサイエンティストにどんなスキルが求められるの?という点については、別記事で私がAI人材と言って書いたものが近いっぽい(AI人材に求められるスキル - まったりAI勉強記)です。こういったスキルを持った人材の事をデータサイエンティストって言うんですね。ようやくつながりました。
データサイエンティストになるための資格
さて、そんなデータサイエンティストですが、なるためにはどんな資格を取ればいいのか?
…という発想になるのが、私を含め多くの日本人の思考パターンですね。既に私もそのパターンにハマっており「G検定」のテキスト片手に勉強を始めたわけですが、当書ではどう見ているのか…?書いてあったのは…
「現時点では、この問いに対する明確な答えはありません。」
がーん。資格ないんかーい。…まぁ、職種として確立していないってことは資格が無くても当然かぁ。
ただ、データサイエンティストに求められる知識・能力の1つの側面を測る試験はいくつかあるようで、それらが紹介されていました。
データサイエンス力に関する資格
まず、データを整理・分類し、正しく分析できる知識を測る資格。それが…
統計検定
です!
「一般財団法人 統計質保証推進協会」が発行している資格で、公式Webサイト(統計検定:Japan Statistical Society Certificate)によると…
「統計検定」は、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
とあります。
私、高校生の頃は理系を選択していたので数学は割と頑張った方だとは思うんですが、「統計」についてはほとんど注力してなかったですね…。まさか、30年近くの時を経て、これほど重要性が増す分野になろうとは思ってもみなかったです。
しかし実は私、2016年にこの統計検定を受験していたんですよ、ええ。当時、受験会場が東京大学であり、人生で1度は赤門とやらをくぐってみたい!というだけの理由で受験しました。そして無事にその赤門をくぐることに成功し、ミッションは達成されたのだった…(遠い目)
…と、その話はいいとして、統計検定にはいくつかの級とその上位資格があるんですが、私が当時受験したのは「統計検定 2級」だったんですが、当書を読み進めていくと…
特に2級に必要とされるレベルは「大学基礎課程(1・2年次学部共通)で習得すべきこと」とされており、データサイエンス力で定められた「基礎数学」のレベルとも合っています。そのためデータサイエンティストを目指す人の登竜門的な試験として認知されています。
とありました。…目の付け所は良かったのに、なぜ赤門くぐることを目的としてそこで満足してしまったのか(後悔)
そんな気持ちで受験したため、あれから4年が経った今、ほとんどの知識は当然のごとくチリと消えました(涙)。もう一回、目的意識を持って勉強し直しですね、これは。
ちなみに、一応無事に合格しており、その時の賞状の画像が「Googleフォト」から発掘されたことで合格した時期を思い出せた…という次第です、はい。余談ですが、Googleフォトから見つけ出す際、「統計検定」と文字検索することで画像が出てきました。これこそまさに…画像認識じゃね!?AIじゃね!?(興奮)
…まぁ、AIというより、昔からあるOCRの技術ですかね(冷静)
さて、次に紹介されていたのが…
G検定
です。
…良かった。ちゃんと紹介されてたわ(G検定 - まったりAI勉強記)。3月の試験に向けて勉強していきたいと思います。
データエンジニアリング力に関する資格
上記の「統計検定」「G検定」は、データを分析する際の学術的な側面を測るという資格ですが、一方でデータエンジニアリング力に関する資格も2つ紹介されていました。まずひとつ目が…
Google Professional Data Engineer
です!
天下のGoogleが認定している資格のようですね。英語で受けないといけないのかな…と思って公式サイトを見てみたら、どうやら日本語でも受けられるようです。
Professional Data Engineer Certification | Google Cloud
しかし…
必須条件: なし
推奨される経験: 業界経験が 3 年以上(Google Cloud を使用したソリューションの設計と管理の経験 1 年以上を含む)。
必須要件こそ「なし」となっているものの、業界経験3年以上が推奨されていますね。シロウトがいきなり受験するのは少しハードルが高いのかもしれませんねー。また、登録料って書かれているのが受験料なんだと思いますが、これが$200ってことで割と高めですね。受験するなら相応の勉強はしておいた方が良さそうです。
データエンジニアリング関係の2つ目は…
AWS Certified Data Analytics - Specialty
ですね。こちらも天下にその名を轟かす、Amazonの認定資格ですね。
AWS Certified Data Analytics - Specialty 認定
資格の説明を見てみると…
AWS Certified Data Analytics – Specialty を取得すると、AWS データレイクと分析サービスを利用して、データからインサイトを得るための専門知識を認定します。
ふむふむなるほど。まぁ要するに「おれは、膨大なデータを分析して示唆が出せるぜ!」ということを認めてくれるってことですね。受験対象として書かれているのは…
・一般的なデータ分析テクノロジー分野における 5 年間の経験
・AWS のサービスを使用して分析ソリューションを設計、構築、保護、および保守する 2 年間の実践的な経験および専門知識…(続く)
あかん、この2つの時点で挫けそうになりますね。ちなみに項目はあと2つありますが、心へのダメージを軽減するために省略しました(汗)。とりあえず、受けるんだとするとGoogleの資格同様、気合い入れて臨む必要がありそうですね。
最近整備されてきた資格
とりあえず紹介されていたのはこの4つの資格…と思いきや、最後にもう一つ紹介されていました。それが…
データサイエンティスト検定
です。
データサイエンティスト検定™ リテラシーレベル | 一般社団法人 データサイエンティスト協会
…あるやん!それっぽいのあるやん!なんで最初に紹介してくれへんの!?(謎の関西弁)
と、思ったんですがどうやらこれ、始まったばかりみたいなんですよね。2021年9月に第1回が行われたようで、第2回がいつ行われるのかも、よく分かりませんでした。あと、スキルレベルに応じて4段階ある(★1〜★4)みたいなんですが、第1回で試験されたのは★1だけ…なんですかね?Webサイトからは良く読み取れませんでした。求厶、受験者からの情報。
いずれにせよ、「まだまだ黎明期にあるこれからの資格」ということなんでしょうね。第2回の告知があったらチャレンジしてみてもいいかなぁ、とは思いました。
ということで
とりあえず、勉強を開始した「G検定」も候補にあって良かったです。余裕があったら、それ以外の資格のテキストを眺めてみるのもいいかなぁ、なんて思いました。
ではまた。